東日本大震災以降、耐震性の高い鉄筋コンクリート製の戸建て注文住宅が注目されています。従来より価格が抑えられ、これまで手がけてこなかった住宅メーカーも新製品を投入しており、家を建てたい人の選択肢が広がりそうです。
内部を鉄筋で補強したコンクリートで壁・床を作る鉄筋コンクリート住宅は、耐震性や耐火性に優れています。ただ、価格は、一般的に木造や鉄骨に比べ2〜5割程度高くなりがちです。
このため、国内の新築戸建て住宅のうち、ここ数年の傾向は約8割以上を木造住宅が占め、残り約1割強が鉄骨住宅。鉄筋コンクリートの割合は「まだ3%程度」(大手メーカー)といいます。
しかし、地震や竜巻などの災害が相次ぐ中、鉄筋コンクリート住宅への関心は高まっており、最近は展示場に足を運ぶ人が増えています。各メーカーも使いやすく価格を抑えた製品の開発に乗り出しています。
大成建設グループの「大成建設ハウジング」や新日鉄住金グループの「レスコハウス」などは、規格の決まった鉄筋コンクリート壁を工場生産し、現地で組み上げる方法でコストを削減しています。
大成建設ハウジングは、昨年4月、従来製品「パルコン」より外部のコンクリート壁を2〜4センチ厚い14〜16センチにして強度を高めた「パルコン マックス」を発売しました。内部の壁を減らせるので、吹き抜けや60平方メートルの大広間も作れるようになりました。本体の参考工事価格は3.3平方メートル(1坪)あたり60万円からです。
また、レスコハウスも11月に新商品「マイライフ プラス」を発売します。リビング階段など家事がしやすい人気の間取りプランに絞り込んだ商品です。参考工事価格は、1坪あたり50万円台から用意しています。
このほか、震災後は「三菱地所ホーム」や「ユニバーサルホーム」なども鉄筋コンクリート住宅の新製品を投入しており、今後も消費者の選択肢が広がりそうです。
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