一戸建て住宅を定期的に点検し、必要な修繕やリフォームを助言する会社や団体が登場しています。いわば、住宅の「かかりつけ医」。既存の住宅を維持管理しながら住み続けようという意識が高まっていることが、背景にあるようです。
神奈川県藤沢市の男性(77)は11月、日本戸建管理(大阪市)が提供する一戸建て住宅管理サービス「家ドック」に加入しました。建築後30年近くたった自宅に傷みが出ていないか、専門家に定期的に見てもらうためです。
12月に最初の点検が行われ、基礎や外壁などの外回りから、台所や浴室などの屋内設備まで約200項目にわたって検査してもらい、外壁のわずかなひび割れなど、補修の必要な点が見つかりました。
「家ドック」は4月にスタートしました。定期点検は年1回で、同社の提携する工務店が担当。修繕の必要がある箇所などを持ち主に報告します。長期的なリフォームの計画も提案。修繕やリフォームの履歴を記録して保管もし、工事を頼むこともできます。
月会費は1080円(税込み)。台所や洗面所の水漏れといったトラブルがあった時、駆け付けてくれるサービス(年2回まで、工事費など別)もあります。現在は関東や関西などに限られていますが、今後、全国に広げていきます。
欧米では古い住宅を大切にしますが、日本では古くなった木造住宅は建て替えるという発想が一般的でした。しかし、日本の住宅も品質が高くなり、既存住宅を長持ちさせることへの関心が高まっています。このため、維持管理サービスを提供する会社や団体が登場してきました。
ジャパンホームシールド(東京)が10月に始めた「ハウスオーナーズクラブ住生活サポートサービス」では、築年数が25年以下の住宅を対象に、5年ごとに建築士による定期点検を行います。対応エリアは、全国の主要な市区部(一部地域を除く)。月1890円(税込み)。24時間体制でトラブル時の駆け付け対応もしています(作業時間が30分超の場合などは別途料金が必要)。
工務店4社で組織する一般社団法人・東京家づくり工務店の会(東京)は、首都圏で「家守り」サービスを提供しています。定期検査は年1回で、年会費1万2960円(税込み)。オプションで修繕履歴の保管サービスなどを有料で提供しています。
分譲マンションの場合は建物の維持管理をサポートする管理会社がありますが、これまで一戸建て住宅では一般的ではありませんでした。
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信和不動産株式会社
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