2014年10月4日土曜日

「暖かい浴室」へリフォーム

家の北側に配置されることの多い浴室と脱衣所の冬場の寒さは、住まいの悩みの一つです。屋内の寒暖差などの影響で、脳卒中などを発症することもあります。リフォームで暖かい空間を作ると、より快適な入浴を楽しめます。

「以前は風呂は冬になると寒くて苦痛だったが、今はそんなことは全くない」

昨秋、築25年の木造2階建てをリフォームで断熱化した会社役員男性(69)と妻(65)は口をそろえています。

施行前との違いを特に実感するのが、浴室と脱衣所です。壁や床にウレタン製の断熱材を入れました。全面タイル貼りの浴室は密閉性の高いユニットバスに変え、窓も断熱性の高いサッシに交換。脱衣所は床暖房を取り付け、窓には浴室と同じサッシを入れました。

脱衣所への動線も変更。寒い廊下を通らず、寝室やリビングから移動できるように、壁を引き戸に改修しました。

施行した土屋ホームトピア(札幌市)によると、「寒さ」を理由にした浴室のリフォームは増えています。依頼の中心は、20年以上前に、モルタル地の床や壁にタイルを貼るなどして作られた浴室です。

浴室や脱衣所の寒さは、健康にも悪影響を及ぼします。暖かい居室との温度差などで血圧が急変動して脳卒中を引き起こしたり、冷えた体を温めようと熱い湯につかっているうちに意識を失うなどして溺れたりする恐れがあります。東京都健康長寿医療センター研究所の推計では、2011年には、高齢者を中心に約1万7000人が入浴中に急死しました。

リフォームで対策を講じる場合、東京ガスリモデリングの1級建築士、荒居氏はまず、密閉性の高いユニットバスへの交換と断熱材の使用をあげています。ユニットバスの性能は年々向上。選ぶ際のポイントは、断熱性能の有無や壁などの厚み。タイル貼りの浴室を解体し、断熱仕様のユニットバス(160×160センチ)に交換した場合、同社の費用の目安は工事費込みで80万円からです。

熱が逃げやすい窓は、複層ガラスの断熱サッシに交換したり、内窓を設けたりします。内窓の設置は、外壁工事を伴うことの多いサッシ交換より割安で、断熱性も高いといいます。浴室や脱衣所専用の暖房機も効果的です。

大がかりなリフォームが難しくても工夫はできます。入浴前に浴槽のふたと浴室の扉を開け、脱衣所を暖めて衣服を脱ぐなどです。
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信和不動産株式会社
梅ヶ丘店 三浦 祐一
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