カーテンやブラインドの代わりに窓につるす「ハニカムスクリーン」が注目されています。断面が蜂の巣(ハニカム)状で空気の層が出来るため、断熱性が高いのが特徴です。窓サッシや窓ガラスを替える断熱工事より手軽で、冬を前に選択肢の一つになりそうです。
東京都八王子市の角田さんの自宅で窓辺を飾るのは、ハニカムスクリーンです。5年前の冬を前に、2階の寝室に設置したところ、寒さが気にならなくなり、その後、居間とダイニング、台所が一体になった1階にも取り付けました。
角田さんが使っているのは、セイキ総業(埼玉)の「ハニカム・サーモスクリーン」。蜂の巣状の構造を2列に並べ、空気の層を二重にすることで断熱性を高めています。窓枠の内側に取り付け金具でつるし、ブラインドのように上げ下げして開閉するのが一般的。スクリーンの両側と窓枠とに隙間ができないよう、左右の窓枠に専用レールを付け、沿わせて開閉させると、断熱性をより高められます。
カーテン販売店などに取り付けも含めて頼めます。幅160センチ、高さ110センチの腰窓の場合、3万8600円(税抜き、設置費除く)から。
ニチベイ(東京)の「レフィーナ」は、ハニカムの断面の幅が2.5センチと4.5センチの2タイプあります。不透明な生地と透ける生地を組み合わせて使うこともでき、下半分を不透明なタイプにして外からの視線を遮りながら、上半分で日光を取り入れることもできます。トーソー(同)やリクシル(同)も扱っています。
住宅の断熱技術などを研究するNPO法人・新木造住宅技術研究協議会(宮城)によると、ハニカムスクリーンは、居間の掃き出し窓など、熱が出入りしやすい大きな窓に取り付けると、断熱効果を実感しやすいそうです。西日の強い部屋に取り付けていれば、夏も暑さを緩和できるといいます。
ただし、色やデザインの選択肢はカーテンなどに比べて、少ない。インテリアコーディネーターの祓川さんは「室内に統一感を持たせるため、壁や家具とできるだけ近い色を選びましょう。カーテンと併用してもいいでしょう」と助言しています。
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