省エネ性能の高い住宅を新築したり、改修したりすると、ポイントがもらえる「省エネ住宅ポイント」制度の申請受け付けが、3月10日に始まります。過去2回にわたって行われた「住宅エコポイント」制度が復活した形です。利用条件が複雑な場合もあり、よく検討してみましょう。
省エネ住宅ポイント制度は、消費増税後の景気低迷を受けた、政府の緊急経済対策として実施されます。2014年12月27日以降に契約し、16年3月末までに着工する住宅が対象。ポイントは1ポイント1円相当の商品や商品券と交換できます。
一定の省エネ基準を満たした住宅を新築すると、一律30万ポイントがもらえます。前回は認められなかった完成済み新築住宅の購入も、基準を満たせば今回はポイントの対象となります。
現在住んでいる住宅の省エネ改修工事でも、ポイントが受け取れます。
例えば、窓の断熱改修。内窓を取り付けたり、単板ガラスを断熱性の高い複層ガラスに交換したりするもので、1か所あたり最大で2万ポイントになります。一方、壁や床、天井に断熱材を施す断熱改修は、外壁で12万ポイントなど、ポイント数は多めですが、窓より大がかりな工事となるのが一般的です。
節水型トイレや高効率給湯器といった、環境に配慮した設備を3種類以上つける「設備エコ改修」もポイント対象です。これらの改修と同時に、廊下や浴室などに手すりを取り付けたり、玄関の段差を解消したりすると、ポイントがさらに上乗せされます。
こうした改修工事を組み合わせて行えば、ポイントは増えますが、最大30万ポイントという上限があります。ただし、同時に耐震改修も実施すると、最大45万ポイントまで受け取れます。
また、中古住宅を購入し、断熱や耐震の改修を行う場合、改修でのポイントと別に、最大10万ポイントが加算されます。
ポイントの申請期間は、3月10日〜11月30日。ただし、申請総額が予算に達すると、期限前でも終了するので気をつけたてください。
終了が近づいた場合は、国土交通省が設けた「省エネ住宅ポイント事務局」のホームページで公表されます。
省エネ改修には、光熱費などが節約できるメリットもあります。住宅設備メーカー、LIXIL(リクシル)の試算では、リビングと和室、トイレに内窓を取り付けると年間1万4000円の光熱費節減、浴室と洗面台を省エネ・節水型に取り換えると同4万7000円の光熱費・水道費節減になるといいます。
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